ランドセルの選び方に困ってしまうお母さん方は少なくないです。そういった場合、基本をチェックしてからラン活しましょう。
ランドセルには250ものパーツがあり、それぞれに重要な役割があるので、まずは基本的なパーツだけでも名称と役割のチェックしてください。
この記事では、ランドセルのパーツの名称と役割について説明しています。どれも大事な情報ばかりですが、特に役割についてチェックしてみてください。
カブセと鋲
- カブセ:蓋(フタ)ということもあります。大事な教科書を雨やホコリから守る、ランドセルに入った物が外に飛び出させない、という役割が主なものです。
それ以外にも重要な役割がいくつかあります。ランドセルで一番目立つパーツなので、デザインやカラーに最も気を使うパーツです。 - 鋲:鋲(びょう)は、カブセの下の両側に付いている金属製のパーツ。これもランドセルのメーカーや個別のランドセルによって色々と工夫されてます。お洒落だったり、かっこ良いエンブレムだったりするので、デザイン性の高い鋲が多いのが特徴的です。
ライトに反射して、子どもたちを車から守る機能があります。
*超重要:背カンと背あてと肩ベルト
背カンと背あてと肩ベルトは、背負心地や背負って軽いといった、ランドセルの重要な機能に大きく影響する3つのパーツです。
- 背カン:肩ベルトとランドセル本体を結びつけるものです。大きな力が加わるので丈夫なことが重要です。丈夫な背カンは日本製のものが絶対条件です。「え?外国製があるの!?」
そのとおり、中○製のものは、良くチェックしないと後で泣くことになるかもです。
また、背カンが左右に開くことで、背中と背あてがピッタリ密着するので、背負心地や背負って軽く感じる機能に大きな影響を与えます。
- 背あて:背中と背あてが密着することで、ランドセルを支えますよね。当たり具合が柔らかいかどうか、背中との間に隙間が空かないといったことが重要ですよ。
一方で、汗をかく季節になると、背中がムレないように通気性の良い素材や形になってることも重要なことですね。
- 肩ベルト:肩ベルトは重いランドセルを支えるものです。直接肩に重さがかかるので、当たりがソフトな事が大事。肩ベルト裏のクッションは必要ですし、表革よりも幅広いことで、直接肩ベルトの断面が体に痛みを与えません。
それに形ですね。前から見たら体型に沿うようにフィットしてるかどうか、肩のカーブに沿っているかどうか、が大切な事です。
ヘリと持ち手
- ヘリ:ランドセルの背中側の端が飛び出てることが良くありますネ。これがヘリです。背あてと大マチというパーツを縫い合わせた部分です。紙細工をするときの糊代(のりしろ)の部分です。
ヘリがあるのが学習院型ランドセル。ヘリが無いのがキューブ型です。
ヘリは、ランドセルの強度を上げて型崩れを防ぐという隠れた大切な機能もあります。 - 持ち手:ランドセルを持つ時に便利なのが「持ち手」です。「持ち手が無いと、肩ベルト持ったり、ランドセルを抱えたりすることになるので不便!」といったユーザーの声を尊重して多くのランドセルで採用されています。
*注意 :持ち手は耐久性に問題があるので、教科書を入れたままの重いランドセルを「持ち手」で運ぶのはなるべく避けましょう。徐々に縫合部分が壊れてくる可能性があります。
メインポケットと前(段)ポケット
ランドセルは教科書などを入れて運ぶ機能を持つ合理的な入れ物です。ある程度の重さの物を入れても背負いやすく作ってあります。
ここでは、教科書など学校へ運ぶ物を入れるポケットについて説明します。
- 大マチ:大マチとはランドセルの奥行(幅、厚み)を作るパーツのことです。ランドセルの容量(教科書などがどれだけ入るのかという事)、を決めるのに最も影響すると言って良いでしょう。
大マチの奥行(幅)をチェックしてランドセルを選びましょう。
- メインポケット:大マチの幅と横幅(内寸)によって作られるポケットのこと。教科書、ノート、辞書などを入れる空間のこと。メインポケットの容量が大きいことはとても重要です。それを決定するのが大マチの幅なんだと覚えて下さいね。
- サブポケット:サブポケットにはノートや筆箱を入れたりしてる子が多いですね。サブポケットはランドセルの容量をサポートしてくれます。サブポケットの奥行は「小マチ」の幅になります。小マチの幅もチェックする視点を持つと、ランドセルの理解が進んできます。
- 前(段)ポケット:前(段)ポケットには殆ど物が入らない、飾りのようなものがあったりします。何かを入れると取り出しにくくて困ったりするようなポケットですね。
前ポケットは非常に使いやすいものがあります。その特徴は、画像のようなマチが付いていたり、ラウンド型のファスナーを採用しているものです。
錠前とベロとダルマカン
錠前はカブセが開かないようにランドセル本体に「留める」役割を持ちます。
手動錠前と自動錠前(オートロック)の2種類があります。自動錠前は、ランドセルを閉め忘れて教科書を外にばら撒いた経験を持つお母さん方からの要望で考えられ、今では当たり前になっています。
- 錠前:オートロックは便利なようですが、子供が教科書の入った重いランドセルを床にドンと置いてしまうことで、壊れてしまう事があります。そうなると開かないので、修理してもらうまで教科書が取り出せません。手動の錠前のままのランドセルメーカーがあるのは、怠慢ではなくそういった理由があるんですよ。
ランドセル本体とカブセの間に、物を入れることは良くあります。それができるにはカブセに膨らみを持たせる必要があるので、ロックが2段階、3段階でできるようになっているかチェックしてください。 - ベロ:カブセを錠前で留めるためのパーツ。弱い素材だと切れることがある。よく見ると、カブセの鋲で留められていることが分かります。
- ダルマカン:聞き慣れないパーツ名でしょうね。粗悪なものはプラスティックの素材の物がありますが、なかなか見分けは難しいかも知れません。日本製だと安心できます。2つのダルマカンの間の距離が短ければ、肩ベルトが留まっている間の距離が短くて、背負って不安定になります。120mm程度はほしいところです。参考までに、トヤマランドセルは130mmあります。
まとめ
- ランドセルのパーツは250種類もあります。
- 基本的なパーツの名前と役割を知ってからラン活をすると失敗しない。