ランドセルを購入する時に、背カンをチェックしている人がどれほどいるでしょう。国産品ではない粗悪な背カンが破損してしまうと、肩ベルトがランドセルから離れてしまい背負えなくなるので、関心を持ってチェックした方が良いと思います。
購入の候補にしてるランドセルの背カンにはとても重要な役割があります。
役割は、
- 背カンが開くことでランドセルが背中に密着して、背負い心地を良くする。
- 背負ったり降ろしたりしやすくなる。
背カンは動きによって3種類に分類される
背カンの種類
- 固定背カン(大峽製鞄は動かない固定背カン)
- 左右が別々に動く背カン(左右非連動型背カン)
- 左右が同時に開く背カン(左右連動型背カン)
背カンというパーツの実際
上がセイバンの背カンです。これが、下のようにランドセルの内部に入っています。
ランドセルの背カンの動きと立ち上がり
次の動画は、肩ベルトが最初から立ち上がり左右が別々に動く国産の丈夫な背カンです。
動画の中の説明で「背カンの動きを制限して肩ベルトを立ち上げる」といった説明をしていますが、正しくは「肩ベルトの動きを制限して肩ベルトを立ち上げる」です。
赤いプラスティック部分(ナイロン樹脂)を通る三角カンの動きが制限されてるのです。強い力で肩ベルトを下に無理やり曲げようとすると、弱いプラスティックだと破損が起こります。
肩ベルトの立ち上がりと背カンの関係
肩ベルトは最初から立ち上がっている場合もあるし、立上がっていない場合もあります。左右が別々に動く背カンはそのどちらともに見られますが、肩ベルトの立ち上がりは、背カンの三角カンという構造で作っています。
「セイバンの天使のはね」は、左右が同時に開く背カンですが、肩ベルトは「天使のはね」という樹脂で立ち上がらせています。それに比べて天使のはねとは違う左右が別々に動く背カンは、下のように肩ベルトの動きを制限することで立ち上がらせています。
肩ベルトをどのようにして立ち上げているかは、上の画像で分かります。背カンのプラスティックのパイプの管がだ円形になって、肩ベルトの動きが制限されます。
そのため肩ベルトを下に引っ張る力が強く働くと、背カンのプラスティックに大きな負担がかかって品質の悪いプラスティックだと破損することがあります。
ランドセルの背カンはなぜプラスティックなの?
背カンの動く部分はエンジニアリングプラスチック(ナイロン樹脂)という素材が殆ど。プラスティックとはいえ、金属で起こる金属疲労が無く柔軟性があるので曲げたり伸ばしたりを繰り返すランドセルの背カンにピッタリです。
金属の背カンが無いかといえば、金属のものもあります。画像の右側のララちゃんランドセルの背カンは可動部が金属です。
一般的に強度のあるプラスティックは同時に柔軟性もあるので、肩ベルトの色々な動きにクッションのある動きができ、金属よりも強度があります。
プラスティックの首の部分は4mm程度の厚みがほしいところです。背カンのプラスティック部分の一番薄い部分の厚みが、2mm程度のランドセルは選ばない方が無難です。
まとめ
- 背カンの動く部分は、強度のあるプラスティックの方が壊れにくい。
- 金属背カンの方が強度があるという説明を鵜呑みにしない。
- 背カンのプラスティックの一番薄い部分が4mm以上のものを選ぶ。