ランドセル症候群への対応のポイント

ランドセル先生

  • 軽いからという理由でリュックを選ぶのは失敗
  • リュックは軽いだけで「背負って軽く感じる機能」はない。
  • リュックの軽さなんて、中に入れる荷物に比べれば大した違いでは無い。

今ランドセル症候群が話題になっています。重いランドセルを背負い続けていると、腰痛、背中痛、側弯、易疲労感など心身に悪影響が出ている常態を指す言葉です。

例えば画像を見てください。背中にフィットしないランドセルだと後夷引っ張られるランドセルに負けないように前かがみになり猫背になりやすい。

背中にフィットしないと猫背になr

  • 腰痛
  • 背中痛
  • 首の痛み
  • 側弯
  • 猫背
  • 疲労感

現在は重く毎日使わないものは学校に置いて帰れるような配慮もあるし、タブレット使用で本の重さを軽減するといった対策もとられています。まあ、実際にはそれでも負担になることはあるでしょう。

ただ、ランドセルの重さの問題はランドセルが軽ければ解決するわけではないことは重要です。重さも大事ですが体にフィットするランドセルであるかどうかがもっと重要なのです。

ポイント1 軽いリュックを選ぶと良いわけではない

例えばランドセルに煮ているリュックのようなものに教科書を入れて通学することを推奨していますが、軽ければ問題解決とはいきません。

ランドセルを選ぶときに重視されるのは、丈夫さ、軽さ、色、価格などが中心で、「体の負担を軽減する機能=背負って軽く感じる機能」はそれほど重視されていません。

リュックは背中がフィットしない

リュックは確かに軽いのですが、背負う機能については問題があります。背中を見てください。背あてのフィット感はランドセルに遠く及びません。ランドセルのような柔らかなクッションや蒸れに対する対策が無いからです。

肩ベルトは肩部分が広いのは良いのですが、柔らかすぎ変形するので少し重くなると後ろに引っ張られて背中と背あての間に隙間ができようとします。それを防ぐために写真のように肩ベルトを持って引き寄せる動作が無意識のうちに出てきます。

中を見るとこれでは中味がリュックの中で不安定です。ランドセルのようにメインポケット、サブポケットのようなかっちりとした区分けが無いと、歩くたびに中が不安定に動く可能性があり、体に負担をかける怖れがあります。

現在のランドセルはこういったリュックの欠点をほぼ完璧に解決したものです。400g軽いからといってランドセル症候群を解決できるわけでもないんです。

昔のランドセルは2Kg近い牛革の粗末なランドセルを使っていた時期もありましたが、子供たちがそれで苦しんだという記録はありません。

ランドセルの重さの問題ではなく、中に入れるものが重すぎるとか、ランドセルが合わないといった問題なんです。

ポイント2 背負う機能が良ければランドセルは軽く感じる

結局ランドセル症候群は軽いリュックを使っても解決しないということ。400g軽くても中に入れる教科書などが重ければ軽いメリットはあまりなく、背負う機能の充実が重要となります。

  • 立ち上がり背カンと立ち上がり肩ベルト⇒肩ベルトが立ち上がっていない場合、フジタのようにⅩの形で体にフィットする工夫がされていると良い。
  • 肩ベルトが幅広くかつ体にフィットして痛くない。⇒肩ベルトの長さを調整する
  • 背あてが背中にフィットして蒸れない。⇒多くの場合背中のフィット感は重視されている。特にキッズアミやフジタの背あては腰のサポートがあり腰で背負う機能があるので軽く感じる。

キッズアミの立ち上がり肩ベルトとウインディソフトで背負いやすいランドセル

上画像はキッズアミが背負いやすさ万歳の立ち上がり肩ベルト、背あてのウィンディソフトです。
かなり評判が良い機能なので一度確認してみることをお勧めします。

<

ポイント3 荷物の入れ方を工夫する

ランドセルの荷物の入れ方

物を持つときに腕を伸ばして持つのと、体の近くで持つのでは同じ重さでも体感重量はかなり違いますよね。

ランドセルの荷物の入れ方は登山で背負うリュックの荷物と同様に考えます。重い物ほど背中に近く、そしてなるべく上部に。これが大原則です。

荷物は背中から離れて入れた方が背中に近くに入れた時よりも重く感じます。これは背中を中心として入れた物がテコの原理で下におちようとするのを支えるからです。